ワルイナミダ統括本部長・児島の、Yシャツネクタイ(人への礼儀・凛として生きる姿)とボクサーパンツ(内面の吐露・思い出にすがる自分)の、相克の歴史。
by thewaruinamida
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2007年 02月 26日 ( 1 )

さーせん

えと、途絶えてたのには訳があります。

先日、父親が死んだ。
59歳。
あと6年で定年を迎え、悠々自適の生活を目の前に。

「父」とはいえ、2歳の頃に両親は離婚していて、俺は母親のもとで暮らしたから、会ったことは数えるほどしかない。
父は再婚しておらず、子供も俺一人だから、木曜に知らせを受けて、金曜の朝一の新幹線で大分へ。

遺体の確認、葬儀屋との打ち合わせ、火葬、通夜、葬式、部屋の片付け、関係者へのあいさつ回り。
会ったこともない親戚や、会ったこともない職場の人々の中で、「一番迅速な儀式」、葬式ってのは、過酷なほどにバタバタしていた。

で、部屋の掃除をするんだが、まあ、部屋ってのは、人間を表わすもんでね。
独身貴族で住宅に気を使わない分、賃貸。しかも家賃が安い。
そして部屋が汚い。この辺は遺伝してる。
でも、料理が得意。この辺は遺伝してない。
信じられないほど汚いキッチンから、おいしいおもてなし料理が出て来るそうな。


で、汚い部屋の中で、唯一つ綺麗に保っている部屋があって。
そこには、有名無名の芸術家の絵や、版画や、骨董品がドッサリ。
クラシック、ジャズのCD約800枚。
大きなスピーカーに専用のモニター。
歌舞伎のビデオ。
あまりに違和感のある、その部屋。


父親は一人暮らしで突然倒れたから、発見されるまで2週間ぐらい時間があったんだけど。
発見した警察も、あまり部屋のものを動かしてはいけないらしくて。

たとえば、飲みかけのお茶がそのままだったり、浴槽に水が溜まってたり、冷蔵庫に食材が入りっぱなしだったり、本当に、持ち主の居ない部屋とは信じられないほど、生活感が溢れすぎてた部屋の中。

ほんとうに、そこだけは綺麗サッパリ整頓されていて妙に生活感が無い部屋だったんだな。

昔父親は、画家になりたかったんだそうだ。
生活のことや、色んなことがあって諦めたんだそうだけど。

夢も無く独り身で、孤独に、無頓着に生きた父親が、唯一後生大事に抱えた部屋。
生活感の無い部屋は、もしかしたら彼の整然の心もちそのままなのかなあ、とも思った。

そして、都合がよくて我侭なお話だけれども、もしこの人のそばで育ってたら、俺はどういう風になっていたんだろうなあ、とも。
勿論、母親のもとで育った自分を否定するわけじゃなく、純粋な「もしも」の話として。


人間が死んでから、人間を感じる。
ばかげた話だけれども、俺の今の気持ちはやっぱり、悲しい、のだ。
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by thewaruinamida | 2007-02-26 02:35