ワルイナミダ統括本部長・児島の、Yシャツネクタイ(人への礼儀・凛として生きる姿)とボクサーパンツ(内面の吐露・思い出にすがる自分)の、相克の歴史。
by thewaruinamida
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いやはや

最近、渋谷界隈に食事のデリバリーをするバイトをしているんです。

こないだ、身寄りの無い婆ちゃんが、「頼んだはいいが金を下ろしていない。背骨が痛くて銀行にいけないので、支払いを明日にしてくれないか」というわけです。

注文の電話でも散々迷って、15分ぐらい時間かけた上に、安い注文しかしない。
仕事的には、いわゆる「問題客」なんですけど。

なんか妙に情が沸いてしまって、ちょっと話してしまった。


都会の夜空の真ん中で、誰にも気にされない婆ちゃんはすごくさびしそうだった。
青山の町並みを少し入ったところにある、大通り沿いの華やかさとは対極の、ボロボロな都営住宅の一室。
部屋は匂いがひどくて、風邪で鼻づまりの自分でも、「長くは居られないな」と思った。

「いろんな人の世話してきたけどね、今やあたしゃ一人だよ。でもいいんだ、世話をするのは得意だけど、世話されんのは苦手だからね。このままお迎えが来てしまえばいいのに」
「この辺もすっかり変わっちまってね」
「あたしゃ人を見る目はあるから分かるよ、アンタはいい子だ」

カナダに行った孫や息子の写真や、親戚の写真を見せてもらう。
さんざん強がって居たくせに、去るときになると「また遊びに来てね」と、さびしそうに言うんですなあ。

こんな婆ちゃんについつい俺は情が沸いてしまうんだけれども、別に配達が無ければ、もう二度と会うことはない。
というか、結局金払ってないから、もうこの人の注文を受けることは無いだろうな。

何がいいって訳じゃない。
何が悪いって訳でもない。

でも、どうしようもない孤独を目にしたとき、俺はなんか、いいようもなく切ない気持ちに襲われる。

都会の夜の星空は、俺の地元の3分の1くらいしかないように見えた。
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by thewaruinamida | 2006-12-10 00:06
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